[リハーサル]

[楽屋で準備中]

[開演直前]



緊張の中迎えた当日。
始まる前にmamiの顔を見に行ったら、
バタバタしていて緊張を感じる暇もない風だったので、
私の緊張が伝わってはいけない…と少し早く会場客席へと入りました。
会場のBAJはすごくキレイで、素敵な大人の空間。
客席はかなり広く、ステージから見ると扇型に拡がっている感じ。
時間が迫るごとに、そこへ人が次々と埋まっていく様子を見ていました。

それぞれの人たちが、それぞれの思いを胸に、
開演の時を待つ空気感を感じつつ、私の心も最高のシエスタへ向けて走りだしていきます。

暗くなりまずバンドメンバーが客席の間を抜けてステージへ。
1曲目は「blueなkiss」
演奏が始まり、パンツスーツで、帽子を目深にかぶったmamiも客席の間を抜けてステージへ。
メンバーのコーラスに気持ち良さげに声を絡めていくmami。
続く「bitter chocolate」、アップテンポな曲へどんどん乗っかっていきます。
ここでライブタイトル「Siesta」について...
スペインでは「お昼寝の時間」という意味を持つこの言葉。
みなさんのシエスタを、最後までどうぞ楽しんでいってください...
と、ライブタイトル曲「シエスタ」へ。
浮遊するような気持ちの良い曲に身を委ね、会場の空気感が変わっていきます。

「独り占め」では、阿久澤さんのトランペットとmamiの声が絡み合い、
mamiの顔や声もより艶をまとい、ヤマヒロさんのベースに身体を揺らしながら、
一気にディープな世界へ、深く、深く落ちてゆき...
イサムさんのキュンとするギターに、mamiが寄り添い歌う、
「midnight sea view」で、澄んだ世界へと...

そして「Rain」この曲を聴くと、痛みをおぼえます。
歌うmamiを観ながら声を聴いていると、その痛みは私の中でさらに鮮烈なものになり、
泣かないで、mami...なんて思いながら、泣いていたのはもちろん私の方で...

アップテンポな「くちびるが欲っしてる」で1stステージは終了。
またあとでね!という感じで、mamiはステージを後にしました。

2ndステージは、mamiの弾き語りから始まりました。「愛の詩」
この曲が唯一自作ではなく、他の方が書いた曲にmamiが詩をつけたものですが、
mamiの声が歌えば、そこにはmamiの世界が広がり、
あれほどに、一瞬にして聴く人の気持ちを惹き付けてしまうmamiに、
今さらながら改めて感動してしまいます。

叫ぶように自分を表現する「〜BIRTH〜」をはさみ、
切ないバラード曲「愛しい思いが罪だとしても」
タローさん、ラムジーさんのコーラスが、mamiの声に切なさを重ねてゆきます...
mamiと敦生さんのピッタリの連弾で、熱い、温かい「ハーモニー」を。
「勇気のし・る・し」では楽しそうに振り返りながら、
mamiとタローさんが掛け合い、盛り上がっていきました。
そして、空に手を伸ばすように、力強く歌う「太陽に笑顔を あの空に両手を」

「月」と「太陽」
歌っているのは同じmamiなのに、なぜかまったく違うふたつの顔を見せられる、
楽しさと満足、少しの戸惑いを感じつつ、Liveは終わりへ向かっていきます。

そして、ぽつり、ぽつりと話はじめ...
人との出逢い、感謝の気持ち、受け取った想いを、どう返し伝えていけばいいのか...
心から溢れ出る気持ちは、うまく言葉にならず...

本編最後の曲「Soul」へ
ひとことずつ、手渡すように、優しく歌いはじめ、
それは、自信や覚悟に変わっていったのでしょうか、
どんどんと熱い、泣き叫ぶような力強い歌声になっていきます。
伝えたい想いは、すべて歌に込めて...

私はもう、mamiの姿を見ることはできませんでした。
ただ流れる涙も拭えず、息が止まりそうになる感動で...
mamiの想いは十分受け取ったのに、こうして、涙を流し、拍手することでしか、
この気持ちを返し伝える手段がないなんて、悔し過ぎると思いながら...

たくさんの人たちに見守られ、そそがれた愛情は、
確実にmamiのものとなり、それは声となり、歌となり、
みなさんの心へ還ってゆくときが来るでしょう。
森真美は、またここからはじまります...
written by Sunny
[終了後]
楽屋でホッと一息、(左)イサムさん(右)ラムジーさん&タローさん